未経験でも分かるSEスクールや講座の探し方と転職への活用法

2020年7月2日

インターネットやスマホの普及で、今後もますますシステム開発の波はおさまらず、関連企業は優秀なエンジニアを求め続けるでしょう。
現在、システム開発関連の職種についていない人でも、SEとして転職したいと考えている人は多いかもしれません。
未経験でもSEへの転職を成功させるには、専門技術を学ぶスクールや講座の探し方がカギとなります。
学習を効果的にし、めざす職業につくにはどのような点に気をつけて挑めば良いのでしょうか。

本当に未経験でもはじめられるスクールを

求人雑誌やネットを検索すると、未経験からでもSEの勉強をはじめられますといったエンジニアスクールの宣伝文句をよく目にします。
しかし、それを鵜呑みにするととても理解できないようなハイレベルの講座を受けることになる可能性があります。
これは、SEとしての実務は未経験でも情報処理に関する基礎知識がある人なら学習をスタートできますよ、という意味を含んだ宣伝文句もあるためです。
こうした宣伝文句に惑わされず、本当に未経験でも学べそうかどうかを見極めるにはカリキュラムの中にプログラム言語やハードウェアの知識のほかに、情報処理に関する基礎的な講義も含まれているかをチェックすることです。
職業としてSEの仕事をこなしている人からみれば日常会話で使用するような簡単な事柄でも、まずその知識を理解していないことにはさらに専門的な技術となる言語やOSなどは理解できません。
こんなことは今時なら学生でも知ってるんじゃないか、といった体裁を気にするような態度は捨てて、本当にゼロから情報処理を学ぶつもりでエンジニアスクールを探すことからはじめましょう。

カリキュラム以外にも気をつけるべきポイント

そのエンジニアスクールで教えている講座内容さえ高品質で、基礎的な講義から専門的な演習まで含まれていれば、それで安心して入学を決めて良いかというとそうではありません。
まだ、考えるべきポイントは幾つかあります。
まず、費用面について確かめておくのを忘れないようにすることです。
学費を支払うことができなければ学習は続けられません。
授業料は一括で年額前払いなのか、あるいは講義を受けに行くたびにチケットのように分割して支払うのかなど、そのスクールの制度を確認しておきましょう。
意外に見落としがちなのが通学のし易さです。
講義の内容に注目するあまり、通学時間が長時間になったり、職場からも自宅からも方向違いの場所にあったりすると継続して通うのが困難になります。
現実的なことを考えれば、自宅から近くにあるか通勤する途中にあるスクールを選ぶほうが、たとえば体調が悪かったり天候が悪かったりしても我慢して通える確率が高くなります。
学習は継続してこそ効果が上がりますので、講義内容と共に費用と通い易さについても十分検討しましょう。

目的意識を高く持って学ぶということ

SEになるために必要な知識を教えてくれるスクールへ通う。
その行為は決して間違いではありませんし、正しいアプローチです。
ただし、ここで意識しなければならないのは学生や高齢者が趣味の延長として通学しているのではないということです。
時間と労力をかけてスクールに通い、専門技術を学ぶのはいずれプロのSEとなって企業で働くためです。
その意識を高く持ち、受け身で講義を受けるのは止めましょう。
そのためには、疑問点や理解が曖昧な点があればすぐに質問して解決する、講師が紹介した参考書籍などは積極的に読破するといった姿勢が大事です。
特にプログラミングの演習などを行なっているときは、スクールではなく職場で作業しているつもりで真剣に取り組みましょう。
スクールではミスをしても講師が教えてくれますが、プロになったあとは誰も注意してくれません。
講義で教わったことは、職場に入ってからは当然理解しているものとして扱われます。
自分はプロのSEの業務を行う立場になるのだという意識を、常に持つことが重要です。

未経験だからこそもっているメリットを前面に

未経験というのは、どのような職業においても消極的な響きに聞こえるかもしれません。
特にSEのような総合的な専門知識が求められる職業では、スタート地点からデメリットばかり背負っているような印象が強いでしょう。
しかし、未経験というのは必ずしもネガティブなことではなく、むしろメリットとして利用することもできます。
実際にSEの業務に入ればわかりますが、その職場でのコーディングルールや仕様書の書き方といった決まりがたくさんあります。
前職でもSEをやっていた場合、下手に前の職場のルールを覚えているがために新しい職場でスタートするのに時間がかかることもあります。
けれども、未経験の場合、邪魔をする予備知識はないので新しい知識の吸収力も高く、スムーズに業務に入れます。
エンジニアスクールには就職先を斡旋してくれる制度をもっているところもあります。
講師などに応募する企業の相談をする際は、そうした予備知識のない未経験者を積極採用している社風の企業がないか訊ねてみましょう。
基礎からきちんと学んでいれば、未経験はメリットになることもあります。